2015年03月30日
つむぎちゃんのお父さんのお好み焼きがおいしいのはね…
つむぎちゃんへの愛情を
たーくさん込めて作ったからですよ
妻を亡くした高校教師、犬塚。
幼稚園生の娘・つむぎにおいしいものを食べさせてやりたい……つむぎの笑顔が見たい。
その一心で料理を始めた料理経験皆無の犬塚に教え子の小鳥が提案したのは、3人で一緒に料理を作ることでした。
おとさんと、つむぎと、ことりちゃん。
父娘と女子高生が囲む、心温かな食卓ドラマ『甘々と稲妻』(アフタヌーンKC)。
最新第4巻をご紹介します。
小鳥のおかげで料理のレパートリーもだいぶ増え、少しずつ料理の腕が上がってきた犬塚。
包丁にも慣れ、レシピ通りにしか作らなかった料理にもアレンジを加えてみたりと、すっかり自炊に自信が出てきた今日この頃。
犬塚はお肉が好きなつむぎのために、美味しいしょうが焼きをつくりたいと願い出ます。
いいですか 先生
キャベツの千切りは…
ほそーくながーくするほど
フワッフワでおいしくなるんです!
つけあわせのキャベツの千切りの調理法を力説する小鳥。
犬塚はその気合に押されながらも、いつも通りに千切りに挑戦します。
しかし、そこで思わぬアクシデントが起こり……。
日は変わって、疲れているから今日は外食をしようとお好み焼き屋に入った犬塚とつむぎ。
お好み焼きを今まで食べたことがないつむぎは、自分で混ぜて作る料理だと聞いて興味津津で店内に入るものの、生憎このお店が既に調理されたものをテーブルに運んでくる方式だったために、おとさんにだまされたと拗ねてしまいます。
何とかつむぎの機嫌を良くしようと、お好み焼きを食べさせようとする犬塚ですが、ここでもまたトラブルが起きてしまい、更に機嫌の悪くなったつむぎは泣きだしてしまう始末。
翌日、その話を聞いた小鳥は、初めてのお好み焼きの思い出がそれでは悲しいからと今度のごはん会でお好み焼きをつくろうと提案するのですが……。
料理を通じてつながり、少しずつ広がっていくつむぎの世界。
幼稚園生ながら様々なことを感じ、日々成長していっているのだなあと犬塚ならずともほろりとしてしまう場面も増えてきた第4巻。
今回の第4巻では、しょうが焼きやお好み焼きの他にも、さつまいもクレープ、きんぴらごぼうにビーフシチューなど、これまた美味しそうな料理の数々が父娘の物語に彩りを添えます。
これからも父の愛情がたっぷり入った料理をたくさん食べて、つむぎが大きく健やかに育ちますようにとそっと祈りつつ、続刊を楽しみに待ちたいところです。
(評:ラノコミどっとこむ編集部/やまだ)