2014年03月14日
2012年にテレビで放送された『モーレツ宇宙海賊』は、女子高生が政府公認の宇宙海賊として活躍するという設定や、ももいろクローバーZの歌う主題歌で話題となった作品。と同時に、作り込まれた宇宙船のデザインや音楽、スペースオペラとして高い評価を集め、第44回の星雲賞メディア部門を受賞した。
待望の劇場版は2月22日から公開されている。
劇場版アニメ『モーレツ宇宙海賊 ABYSS OF HYPERSPACE -亜空の深淵-』は、テレビシリーズ最終回後のストーリーとして、佐藤竜雄監督が脚本を担当した完全新作だ。
父親の残した海賊船・弁天丸の船長を自らの意思で継いだ加藤茉莉香の、成長した一面や新たな冒険を見ることができる。
そんな『モーレツ宇宙海賊』の監督、佐藤竜雄さんが、Podcast番組「上田渉のこの人がおもしろい!」にゲスト出演する。
今回、ラノコミどっとこむでは、その収録にお邪魔した。
-新キャラクターとして無限彼方という少年が登場しますが、今まで女性が多かった中、なぜ男の子を出したのでしょうか?
テレビシリーズのときは26話を通して加藤茉莉香の成長を描いたのですが、今回、90分の映画にすることを考えたとき、茉莉香の成長というよりは、成長した茉莉香を別の視点で見てみようと。
今まではヨット部の部員であったり、弁天丸のクルーであったり、同じような視点のキャラクターが多かったんです。特にヨット部員は同年代ですし、近い目線からの茉莉香の頼もしさは描いてきました。だから今回は視点を下げてみましょうと。
見上げる存在としての茉莉香ということで、同性よりも異性、それも思春期を超える前の少年から見た海賊の船長はどんな存在なのかを描いてみようと思いました。
-少年の成長を通して茉莉香を見るというのがコンセプトなんですね。
彼方君の視点に立ってみると、茉莉香ってこんなに色っぽかったっけ? と驚かされるんじゃないかと思います。
少年の視点に立ったときの甘酸っぱい感覚を含め、茉莉香が17、18歳の女の子であるというところを思い返してもらえればと。
見上げる存在としての茉莉香を強調するという意図もあって、今回、キャラクターデザインもちょっと頭身を高めに変えています。
-アニメって誰かに視点をおいてみると、見方が変わってきますね。
友人に「彼方君の視点で見ると世界が変わった」と言われました。90分間テンポの速い作品ですが、2回3回と見ていただくと、茉莉香を見上げる感じや距離感に気づいてもらえると思います。これも映画の醍醐味ですよね。
本放送では、このあとも、劇場版で新たに登場する潜水艇についてのメカニックの話など色々なお話を聴くことができる。
劇場版アニメ『モーレツ宇宙海賊 ABYSS OF HYPERSPACE -亜空の深淵-』は、好評につきまだまだ上映中とのことなので、ぜひ、劇場に足を運んでみて欲しい。
(c)2013 笹本祐一/朝日新聞出版・劇場版モーレツ宇宙海賊製作委員会
■『モーレツ宇宙海賊 ABYSS OF HYPERSPACE -亜空の深淵-』あらすじ
白凰女学院高等部に通う加藤茉莉香は、「私掠船免状」を持った合法の宇宙海賊。
学業、宇宙ヨット部部長、喫茶店でのアルバイト、さらに、宇宙海賊船・弁天丸の船長と、毎日大忙しの日々を送っている。
3年生への進級間近の春休み、豪華客船での海賊営業の仕事を請けた茉莉香は、乗客リストの中に銀河パス所有者の少年・無限彼方をみつける。
彼方の父との約束を果たすため、彼に話しかける茉莉香。
少年と海賊の亜空を駆ける冒険が始まる!
『モーレツ宇宙海賊』公式サイト:http://www.starchild.co.jp/special/mo-retsu/gekijo/
『上田渉のこの人がおもしろい!』特設ページ:http://www.febe.jp/podcast/ueda